成年後見の申立て|手続きの流れ・必要書類・費用を解説 | 相続の窓口|【公式】司法書士法人クオーレ
- 公開日:2017/12/06
- 最終更新日:2026/06/24
成年後見制度は、認知症・知的障害・精神障害などにより判断能力が十分でない方が、不利益を被らないよう保護するための制度です。本人の住所地を管轄する家庭裁判所に申し立てを行うことで、その方を法律的に支援する人(成年後見人)を選任してもらうことができます。
たとえば、高齢の一人暮らしの方が悪質な訪問販売員に高額商品を購入させられるケースが後を絶ちません。成年後見制度を適切に活用することで、こうした消費者被害を未然に防ぐことが可能です。
法定後見人の役割
法定後見人の職務は、大きく「財産管理」「身上監護」「家庭裁判所への報告」の3つに分けられます。
財産管理
後見人は本人の財産を適切に管理し、本人の利益のために必要な支出を行う義務を負います(民法第859条)。
| 業務内容 | 具体例 |
|---|---|
| 預貯金の管理 | 口座の入出金確認、生活費・医療費等の支払い |
| 不動産の管理・処分 | 所有不動産の維持管理、後見費用捻出のための売却(要裁判所許可) |
| 法的手続き | 管理上必要な訴訟行為 |
| 税務手続き | 確定申告・納税の代理 |
身上監護
身上監護とは、本人の生活・医療・介護・教育に関する法律行為を行うことをいいます。「介護する」こと自体ではなく、「必要なサービスを契約・管理する」ことが後見人の職務です。
| 分野 | 後見人の職務 |
|---|---|
| 医療・入院 | 病院との入院契約、健康診断の受診手続き |
| 住居の確保 | 賃貸借契約の締結・管理 |
| 施設への入退所 | 介護施設等の入退所手続き、処遇の監視・改善要求 |
| 介護サービス | 要介護認定申請、介護サービス事業者との契約・履行確認 |
| 教育・リハビリ | リハビリ・教育機関との契約 |
| 見守り | 定期的な訪問等による本人状況の把握 |
家庭裁判所への報告義務
後見人は、家庭裁判所の監督のもとで職務を行います(民法第863条)。以下のタイミングで報告・手続きが必要です。
| 報告のタイミング | 内容 |
|---|---|
| 年1回(定期報告) | 収支報告・財産目録の提出 |
| 財産処分・管理方針変更時 | 遺産分割・相続放棄など(事前に裁判所の許可または事後報告が必要) |
| 住所・氏名等の変更時 | 本人または後見人の住所・氏名・本籍の変更 |
| 療養看護方針の大幅変更時 | 入院先変更・治療方針の重大な転換など |
| 本人死亡時 | 成年後見登記の終了申請・財産目録作成・財産引き渡し・終了報告 |
申立に必要な書類と費用
成年後見開始の申立ては、本人の住所地を管轄する家庭裁判所に対して行います。必要書類・費用は裁判所によって異なる場合があるため、必ず申立先の裁判所でご確認ください。
必要書類一覧
| 書類 | 備考 |
|---|---|
| 申立書・申立書付票 | 裁判所所定の書式 |
| 申立人の戸籍謄本 | 本人以外が申し立てる場合のみ 各1通 |
| 本人の戸籍謄本・戸籍の附票 | 各1通 |
| 登記されていないことの証明書 または登記事項証明書 |
法務局にて取得 1通 |
| 医師の診断書 | 裁判所所定書式で作成 1通 |
| 本人に関する報告書 | 管轄裁判所により取り扱いが異なる |
| 候補者の戸籍謄本・住民票・身分証明書・登記されていないことの証明書 | 後見人候補者がいる場合のみ 各1通 |
申立にかかる費用の目安
| 費用項目 | 目安金額・備考 |
|---|---|
| ① 収入印紙 | 後見開始:800円 / 保佐・補助開始:各800円(申立の種類により異なる) |
| ② 郵便切手 | 3,000〜5,000円程度(裁判所により異なる) |
| ③ 後見登記費用 | 2,600円(登記嘱託手数料) |
| ④ 鑑定費用 | 5万〜10万円程度(裁判所が鑑定を命じた場合のみ。必須ではない) |
申立先の家庭裁判所について(名古屋管内)
名古屋周辺にお住まいの方は、以下の家庭裁判所が申立先となります。
| 裁判所名 | 所在地 | 電話番号 | 受付時間 |
|---|---|---|---|
| 名古屋家庭裁判所 | 〒460-8512 名古屋市中区三の丸1-7-1 | 052-203-7111 | 平日 8:30〜17:15 |
| 名古屋家庭裁判所 岡崎支部 |
〒444-0864 愛知県岡崎市明大寺町奈良井3
|
0564-51-8950 | 平日 8:30〜17:15 |
| 名古屋家庭裁判所 一宮支部 | 〒491-0842 愛知県一宮市公園通4丁目17−17 | 0586-73-3162 | 平日 8:30〜17:15 |
※ 申立先は本人の住所地を管轄する裁判所です。上記以外の地域の方は裁判所の管轄区域検索(裁判所公式)でご確認ください。
- 成年後見制度は、判断能力が不十分な方を法律的に保護する制度です。
- 法定後見人の職務は「財産管理」「身上監護」「家庭裁判所への報告」の3本柱です。
- 申立は本人の住所地を管轄する家庭裁判所へ行い、書類と費用の準備が必要です。
- 鑑定が命じられた場合は追加費用(5万〜10万円程度)が発生します。
- 手続きが複雑なため、司法書士への相談・依頼を検討することをお勧めします。
また、まとめサイト等への無断引用を厳禁いたします。
この記事を担当した司法書士

司法書士法人クオーレ
代表
鈴田 祐三
- 保有資格
司法書士・行政書士・宅地建物取引士
- 専門分野
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相続・遺言・生前対策・不動産売買
- 経歴
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立命館大卒。平成13年司法書士試験合格。平成19年に鈴田司法書 士事務所を開設。平成27年に司法書士法人クオーレを立ち上げ、 代表を務める。事務所開設以来、多数の相続の相談を受けており累 計相談件数1,400件以上の実績から相談者からの信頼も厚い。






















































