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生命保険金の請求 | 相続の窓口|【公式】司法書士法人クオーレ

公開日:2017/12/06
最終更新日:2026/04/02
【結論】
生命保険金(死亡保険金)については、その受取人がどのように指定されているのかで分けて考える必要があります。
そのときにベースとなる大原則は、「生命保険金請求権は受取人の固有の権利であり、原則として遺産分割の対象(相続財産)には含まれない」というものです。

以下、受取人の指定方法による3つのケースに分けて、遺産分割における取り扱いを確認します。

ケース(1) 相続人以外の特定の者が保険金の受取人として指定されているケース

生命保険金請求権は受取人の固有の権利ですから、取得した生命保険金は被相続人(亡くなった方)のものではありません。したがって、生命保険金は被相続人の遺産には含まれず、遺産分割協議の対象外となります。

ケース(2) 保険金の受取人が「相続人の誰か」として指定されているケース

ケース(1)と同様に、原則として生命保険金は被相続人のものではありませんから、被相続人の遺産には含まれません。受取人として指定された相続人が、単独で受け取ることができます。

しかし、例外的に「特別受益」という制度に準じて、「持ち戻し」の対象になる場合があります。

【注意】特別受益に準じて「持ち戻し」となる例外(著しい不公平がある場合)
受け取る生命保険金の額、その保険金の遺産の総額に対する割合、被相続人の介護等による貢献度合い、同居の有無等あらゆる事情を総合的に判断したうえで、生命保険金の支払いが他の相続人との関係で「著しく不公平」であると認められるような場合には、特別受益の制度に準じて「持ち戻し」の対象になる場合があります(最高裁平成16年10月29日決定等)。

特別受益に準じて「持ち戻し」になると、以下のような金額を便宜上「相続財産(遺産)」に足し戻してから各相続人の取り分を計算し、遺産分割をすることとなります。

  • (a)被相続人が支払った保険料総額
  • (b)被相続人死亡時の解約返戻金額
  • (c)払い込んだ保険料の保険料全額に対する割合を保険金に乗じた金額

ケース(3) 保険金の受取人が「被相続人(死亡した方)自身」とされているケース

自分自身を受取人として契約していた場合は、「生命保険金請求権は受取人(=被相続人)の固有の権利」となります。
つまり、保険金請求権は被相続人自身の権利となるため、このケースでは例外的に「生命保険金請求権は遺産(相続財産)に含まれる」ことになります。簡単に言えば、この生命保険金は遺産分割の対象となります。

【補足】民法上の「遺産」と税法上の「みなし相続財産」の違い

遺産分割協議の対象(民法)においては、原則として生命保険金は遺産に含まれませんが、「相続税の計算(税法)」においては扱いが異なりますので注意が必要です。

被相続人が保険料を負担していた生命保険金を相続人が受け取った場合、その生命保険金は「みなし相続財産」として、相続税の課税対象となります。
(参考:国税庁|No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金

※ただし、一定の要件を満たす場合は「500万円 × 法定相続人の数」の非課税枠が設けられています。

生命保険金を請求する際に必要な書類

生命保険金を請求する際の一般的な必要書類は以下の通りです。

保険会社所定の書類 保険金請求書
契約関連の書類 保険証券
事実を証明する書類 ・死亡診断書(または死体検案書)
・災害事故証明書、交通事故証明書(※死亡原因が災害・事故による場合のみ)
身分・関係確認書類 【以下のA・Bのいずれか】
A)被相続人の住民票、戸籍謄本又は抄本、印鑑証明書の中から2点
B)マイナンバーカード(個人番号カード)、運転免許証、パスポート等の中から1点
【注意事項】
必要書類は各保険会社によって、また契約内容や受取人の状況によって異なる場合があります。必ず事前に各生命保険会社へお問い合わせの上、ご確認ください。
※当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。
また、まとめサイト等への無断引用を厳禁いたします。

この記事を担当した司法書士

司法書士法人クオーレ

代表

鈴田 祐三

保有資格

司法書士・行政書士・宅地建物取引士

専門分野

相続・遺言・生前対策・不動産売買

経歴

立命館大卒。平成13年司法書士試験合格。平成19年に鈴田司法書 士事務所を開設。平成27年に司法書士法人クオーレを立ち上げ、 代表を務める。事務所開設以来、多数の相続の相談を受けており累 計相談件数1,400件以上の実績から相談者からの信頼も厚い。


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