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経営者のための事業承継対策|自社株式・種類株式・経営承継円滑化法を徹底解説 | 相続の窓口|【公式】司法書士法人クオーレ - Part 4

公開日:2017/12/06
最終更新日:2026/06/24

経営者にとって、事業承継は「いつか考えること」ではなく、早期に着手すべき経営課題です。後継者への引き継ぎを円滑に進めるためには、後継者の選定・育成・経営権の承継・財産の承継という4つの柱を整理し、それぞれに対応した対策を講じることが重要です。

このページでは、名古屋の司法書士事務所が、中小企業オーナーが押さえておくべき事業承継の具体的な方法を解説します。

自社株式の承継対策

事業承継における最重要テーマのひとつが、自社株式の承継です。株式は経営権そのものであるとともに、相続財産でもあるため、相続税の問題が必ず生じます。

📋 事業承継の4つのポイント

ポイント 概要
1.後継者の選定 親族内・社内・M&Aなど、後継者候補の選び方を早期に検討する
2.後継者の育成 経営スキル・人脈・社内信頼の醸成に計画的に取り組む
3.経営権の承継 自社株式を後継者へ適切に移転し、経営支配権を確保する
4.財産の承継 株式・不動産・預貯金などの資産を、相続税対策とあわせて整理する

⚠️ 注意:非上場株式は市場での換金が難しいにもかかわらず、相続税評価額が高くなるケースがあります。事前の評価額シミュレーションと分散・移転スキームの設計が不可欠です。

自社株式の承継対策について、詳しくは下記ページをご覧ください。

▶ 自社株式の承継対策について詳しく見る

種類株式を活用した事業承継

種類株式とは、普通株式とは異なる権利内容を持つ株式のことです(会社法第108条)。議決権の有無・配当の優先順位・取得条項など、さまざまな権利設計が可能であり、事業承継の場面で柔軟なスキームを構築する手段として活用されています。

📌 事業承継で活用される主な種類株式

種類 活用例
議決権制限株式 後継者以外の相続人に議決権なしの株式を分配し、経営権を集中させる
拒否権付株式(黄金株) 現経営者が一定の重要事項に拒否権を保持し、後継者をサポートしながら経営を移行する
取得条項付株式 会社が一定条件で株式を強制取得できる仕組みにより、株式の分散を防ぐ

種類株式の発行には定款変更・株主総会の特別決議が必要です(会社法第466条・第309条第2項)。設計を誤ると経営上のリスクになるため、司法書士・税理士との連携が不可欠です。

▶ 種類株式の活用について詳しく見る

経営承継円滑化法による遺留分・税制の特例

平成20年(2008年)に施行された「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」(経営承継円滑化法)により、事業承継を行う中小企業のための2つの重要な特例制度が創設されました。

📋 2つの主要特例制度

制度名 内容
遺留分に関する民法の特例 後継者が先代経営者から贈与された自社株式を、遺留分算定の基礎から除外または固定評価できる。他の相続人から遺留分侵害請求を受けるリスクを軽減。
相続税・贈与税の納税猶予特例 後継者が自社株式を相続・贈与により取得した場合、一定要件を満たすことで相続税・贈与税の納税が猶予・免除される(事業承継税制)。

⚠️ 特例承継計画の期限に注意

事業承継税制の「特例措置」を受けるには、都道府県知事への特例承継計画の提出が必要です。制度の適用要件・手続きは複雑なため、早めの専門家への相談をお勧めします。

参考:中小企業庁「事業承継・引継ぎ支援」国税庁「非上場株式等についての相続税・贈与税の納税猶予及び免除」

▶ 経営承継円滑化法について詳しく見る

事業承継手続きの全体的な流れ

STEP 1|現状分析・後継者の選定

自社株式の評価額の確認、後継者候補の選定、相続財産の棚卸しを行う

STEP 2|承継スキームの設計

種類株式の活用・持株比率の調整・遺言書の作成などを司法書士・税理士と連携して設計する

STEP 3|特例承継計画の申請(税制特例を利用する場合)

都道府県への申請書類を作成・提出し、認定を受ける

STEP 4|株式の移転・定款変更・登記

株式譲渡・贈与・相続の手続き、定款変更(種類株式発行など)、役員変更登記を行う

STEP 5|事後管理・フォローアップ

税制特例の継続要件の確認、経営状況のモニタリング、必要に応じた追加対策

まとめ

  • 事業承継は「後継者選定・育成・経営権・財産」の4つを一体で考える必要がある
  • 自社株式の相続税評価額は高くなりやすく、早期の対策が節税につながる
  • 種類株式(議決権制限・黄金株など)は経営権の安定的な移転に有効
  • 経営承継円滑化法の遺留分特例・事業承継税制は要件・期限があり、計画的な手続きが必要
  • 司法書士・税理士・行政書士の連携による総合的なサポートが不可欠
※当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。
また、まとめサイト等への無断引用を厳禁いたします。

この記事を担当した司法書士

司法書士法人クオーレ

代表

鈴田 祐三

保有資格

司法書士・行政書士・宅地建物取引士

専門分野

相続・遺言・生前対策・不動産売買

経歴

立命館大卒。平成13年司法書士試験合格。平成19年に鈴田司法書 士事務所を開設。平成27年に司法書士法人クオーレを立ち上げ、 代表を務める。事務所開設以来、多数の相続の相談を受けており累 計相談件数1,400件以上の実績から相談者からの信頼も厚い。


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