遺産分割の調停と審判の違い・手続きの流れを分かりやすく解説 | 相続の窓口|【公式】司法書士法人クオーレ
- 公開日:2026/06/08
- 最終更新日:2026/05/11
遺産分割協議がまとまらない場合の解決策
相続人同士の話し合いの場では、お互いに感情的になってしまったり、損得勘定に走り譲歩できなかったりすることがあります。このような状態に陥ると、いつまで経っても遺産分割協議はまとまりません。
当事者同士での解決が困難な場合の手段として、家庭裁判所における「遺産分割調停」と、それに続く「遺産分割審判」という手続きが用意されています。
遺産分割調停とは?(話し合いによる解決)
遺産分割調停は、いわゆる「裁判」ではありません。あくまで相続人全員での話し合いによる合意を目指す手続きです。
家庭裁判所の家事審判官(裁判官)や調停委員が間に入り、各相続人の意見や主張を公平に聞きながら、解決案の提示やアドバイスを行います。第三者を交えることで、冷静な話し合いを進めることが期待できます。
家事審判官や調停委員による提案に強制力はなく、納得がいかなければ拒否することができます。全員が合意しなければ、調停は成立しません。
調停によって相続人全員が納得し、解決策がまとまった場合は「調停調書」が作成されます。調停は裁判ではありませんが、この調停調書は裁判における「確定判決」と同じ効力を持ちます。
もし、調停調書の内容に従わない相続人がいた場合には、強制執行(財産の差し押さえなど)によって内容を実現させることが可能です。
遺産分割審判とは?(裁判所の決定による解決)
調停はあくまで話し合いのため、相続人同士の利害が激しく対立し、どうしてもまとまらないことがあります。調停が「不成立」となった場合、自動的に「審判手続」へと移行します。
審判は調停とは異なり、家庭裁判所が強制的な決定を下す手続きです。家事審判官(裁判官)が、遺産に属する物や権利の種類・性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態、生活の状況、これまでのいきさつなど、一切の事情を考慮して審判を行います。
審判の内容について不服がある相続人は、審判が告知された日の翌日から2週間以内に「即時抗告(不服申し立て)」の手続きを行うことができます。この期間に何もしなければ審判は確定し、決定内容に従わなければなりません。
即時抗告が行われ、高等裁判所での審判結果にも納得がいかない場合は、最終的に訴訟などの非常に長い争いを覚悟する必要があります。
【比較表】遺産分割調停と審判の違い
| 項目 | 遺産分割調停 | 遺産分割審判 |
|---|---|---|
| 目的・性質 | 相続人同士の話し合いによる合意を目指す | 家庭裁判所が一切の事情を考慮して決定を下す |
| 強制力 | 提案を拒否できる(合意しなければ不成立) | 従う義務がある(確定した場合) |
| 不服がある場合 | 不成立となり、自動的に審判へ移行する | 告知の翌日から2週間以内に即時抗告が可能 |
遺産分割調停・審判の手続きの流れ
調停から審判に至るまでの基本的な流れは以下の通りです。
参考:裁判所「遺産分割調停」
まとめ:トラブル予防や裁判所手続きは司法書士へご相談を
遺産分割が調停や審判に発展すると、解決までに数ヶ月から1年以上かかることも珍しくありません。当事者同士での話し合いが難しいと感じたり、他の相続人から不当な主張を受けたりしている場合は、状況が悪化する前に対処することが大切です。
司法書士は、家庭裁判所に提出する「調停申立書」の作成や必要書類の収集をサポートできるほか、将来のトラブルを防ぐための「遺言書の作成」など事前の対策についてもアドバイスが可能です。一人で悩まず、まずは司法書士などの専門家へご相談ください。
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この記事を担当した司法書士

司法書士法人クオーレ
代表
鈴田 祐三
- 保有資格
司法書士・行政書士・宅地建物取引士
- 専門分野
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相続・遺言・生前対策・不動産売買
- 経歴
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立命館大卒。平成13年司法書士試験合格。平成19年に鈴田司法書 士事務所を開設。平成27年に司法書士法人クオーレを立ち上げ、 代表を務める。事務所開設以来、多数の相続の相談を受けており累 計相談件数1,400件以上の実績から相談者からの信頼も厚い。






















































