まずはトラブルを防止する | 相続の窓口|【公式】司法書士法人クオーレ
- 公開日:2017/12/06
- 最終更新日:2026/08/04
相続をめぐるご家族間のトラブル(いわゆる「争族」)を予防するためには、お元気なうちからご自身の意思を明確にしておくことが非常に重要です。
そのための代表的かつ効果的な手段が「生前贈与」と「遺言」です。ここでは、それぞれの特徴と活用する際の注意点について詳しく解説します。
生前贈与のメリット:「今」感謝を伝え、確実に渡せる
生前贈与は、「自分の財産を誰に譲るか」という意思を形にする点で、遺言と似た効果を持ちます。しかし、決定的な違いは「ご自身が生きているうちに、実際に財産を譲り渡すことができる」という点です。
【生前贈与ならではの利点】
- 贈与者(親など)の意思で、確実に希望する相手に財産を渡せる。
- 贈与する際、その理由や想いを受贈者(子など)に直接言葉で伝えられる。
- 受贈者からも、その場で直接感謝の気持ちを受け取ることができる。
また、税金対策としての側面も見逃せません。相続税には基礎控除や小規模宅地等の特例といった軽減措置がありますが、生前贈与においても「暦年贈与(年間110万円の基礎控除)」や、将来の相続税と精算する「相続時精算課税制度」、配偶者への贈与の特例などを活用することで、効果的な節税やスムーズな財産移転が可能となります。(※税務に関する具体的なご相談は提携税理士と連携して対応いたします)
遺言の効用:最終意思として最大限尊重される
そもそも、ご自身の財産は生前も死後も、ご自身の意思で自由に処分・配分できるのが大原則です。遺言書は、その「最終意思」を法的に残すための強力なツールです。
法的に有効な遺言書が残されていれば、その内容は最大限に尊重されます。遺産の分け方について、原則として相続人は遺言者の意思に反して財産を巡る争いをすることはできなくなります。つまり、遺言書は残されたご家族を無用なトラブルから守るための「お守り」と言えます。
遺言書作成の注意点:無効リスクと「遺留分」への配慮
遺言書は非常に強力な効力を持つ反面、作成には厳格なルールが存在します。注意点を知らずに作成してしまうと、良かれと思って遺した遺言書が、かえって大きなトラブルの火種になってしまう危険性があります。
| 注意すべきリスク | 具体的な内容と対策 |
|---|---|
| 形式の不備による無効 | 遺言書(特に自筆証書遺言)は、民法で定められた要式(全文の自書、日付、署名、押印など)を厳格に守る必要があります。一つでも不備があると法的に無効となり、苦労して書いた意味が吹き飛んでしまいます。確実性を求めるなら公証役場で作成する「公正証書遺言」をお勧めします。 |
| 「遺留分」を巡る紛争 | 「長男に全財産を相続させる」といった極端な内容の場合、他の法定相続人(配偶者や子など)に最低限保障された権利である「遺留分(いりゅうぶん)」を侵害し、後日「遺留分侵害額請求」などのトラブルに発展する恐れがあります。財産状況を把握し、遺留分に配慮した分割案を練ることが不可欠です。 |
【専門家からのアドバイス】「付言事項(ふげんじこう)」を活用しましょう
遺言書には、財産の分け方だけでなく、なぜそのような配分にしたのかという理由や、ご家族への感謝の気持ち(心情)を自由に記載することができます。これを「付言事項」と呼びます。
法的な強制力はありませんが、ご自身の素直な気持ちを書き添えることで、遺言の内容に対する相続人の納得感が格段に高まり、トラブルを未然に防ぐ大きな効果が期待できます。
生前贈与も遺言書の作成も、法的な知識を持たずに進めると思わぬ落とし穴があります。ご自身の状況に合わせてどちら(あるいは両方)を活用すべきか、まずは相続の専門家である当事務所の司法書士にご相談ください。
また、まとめサイト等への無断引用を厳禁いたします。
この記事を担当した司法書士

司法書士法人クオーレ
代表
鈴田 祐三
- 保有資格
司法書士・行政書士・宅地建物取引士
- 専門分野
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相続・遺言・生前対策・不動産売買
- 経歴
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立命館大卒。平成13年司法書士試験合格。平成19年に鈴田司法書 士事務所を開設。平成27年に司法書士法人クオーレを立ち上げ、 代表を務める。事務所開設以来、多数の相続の相談を受けており累 計相談件数1,400件以上の実績から相談者からの信頼も厚い。






















































