財産管理委任契約 | 相続の窓口|【公式】司法書士法人クオーレ
成年後見制度は、判断能力の減退があった場合に利用できるものであり、任意後見制度は、事前に契約があった場合でもやはり判断能力の減退があり、さらには家庭裁判所により任意後見監督人が選任されて初めて効力が生じます。
財産管理委任契約は、判断能力の問題に関係なく、家庭裁判所の関与も必要とせずに、今すぐ財産管理を開始してもらいたい場合に有効な方法です。
財産管理委任契約の特徴は、
●当事者間の合意のみで効力が生じる
●内容を自由に定めることが出来る
ということでしょう。
財産管理委任契約のメリット
・判断能力が不十分とはいえない場合でも利用できる
・開始時期や内容を自由に決められる
・本人の判断能力が減退しても、契約は当然に終了せず、特約で死後の処理を委任することも可能
財産管理委任契約のデメリット
・任意後見契約と異なり、公正証書が作成されるわけではなく、後見登記もされないため、社会的信用が十分とはいえない
・任意後見制度における任意後見監督人のような公的監督者がいないため、委任された人をチェックすることが難しい
・成年後見制度のような取消権はない
以上のことをしっかりとおさえたうえで、財産管理委任契約の判断をしましょう。
また、まとめサイト等への無断引用を厳禁いたします。
この記事を担当した司法書士
司法書士法人クオーレ
代表
鈴田 祐三
- 保有資格
司法書士・行政書士・宅地建物取引士
- 専門分野
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相続・遺言・生前対策・不動産売買
- 経歴
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立命館大卒。平成13年司法書士試験合格。平成19年に鈴田司法書 士事務所を開設。平成27年に司法書士法人クオーレを立ち上げ、 代表を務める。事務所開設以来、多数の相続の相談を受けており累 計相談件数1,400件以上の実績から相談者からの信頼も厚い。