【相続登記・生前贈与・遺産分割】~父と兄の共有名義だった不動産について、父の相続登記後に兄から生前贈与を受け、相談者様の単独名義としたケース~
- 公開日:2026/02/27
- 最終更新日:2026/02/27
相談の背景
相談者A様の実家である土地・建物は、もともとA様のお父様B様と、兄C様の共有名義で所有されていました。
その後、お父様が亡くなり相続が発生し、相続人はA様と兄C様のお二人となりました。
相続後の名義変更をどのように進めるべきか分からず、今後の手続きについて不安を感じられ、弊所へご相談にお越しになりました。
問題点と弊所からのご提案
お父様は遺言書を残されていなかったため、兄弟間で協議を行い、お父様の持分については、今後も実家に住み続ける予定の相談者A様が相続する内容で遺産分割協議がまとまりました。
しかし、その結果、A様と兄C様の共有名義となるため、将来不動産を売却する場合などには共有者全員の同意が必要となり、意思決定に時間がかかる可能性がありました。
また、万が一兄C様に相続が発生した場合、その持分がさらに相続人へ引き継がれ、権利関係が複雑化するおそれもありました。
当該不動産については、お父様の生前からA様がお父様と同居し、亡くなられた後も引き続き実家に居住していました。固定資産税の支払いなどの管理も、すべてA様が行っていました。
一方、兄C様はすでに別の場所に自己所有の住宅をお持ちで、今後実家に住む予定はありませんでした。
これらの事情を踏まえ、弊所ではお父様の相続登記を行った上で、兄C様の持分を相談者A様へ生前贈与し、単独名義とする方法をご提案しました。
改めて兄弟間で話し合いを行った結果、実際に居住・管理を行っているA様が単独で所有することが、将来を見据えても双方にとって合理的であるとの結論に至りました。
兄C様としても、実家の管理や将来的な責任を負うことを避けたいとの考えから、ご自身の持分をA様へ生前贈与することに同意されました。
1. お父様の相続登記
まず、亡くなられたお父様の持分を、遺産分割協議に基づいて相談者A様へ名義変更する手続きを行いました。
2. 兄C様から相談者A様への贈与登記
次に、兄C様が所有していた持分を、生前贈与を原因として相談者A様へ移転する(持分全部移転登記)手続きを行いました。
弊所では、まずお父様の相続登記を行い、その後、兄C様から相談者A様への持分全部移転登記(生前贈与)を行いました。
結果
不動産は相談者A様の単独名義となり、居住者と所有者が一致したことで、管理や意思決定がしやすくなりました。将来の住まいについても、自由に検討できる環境が整いました。
また、兄C様も不動産に関する負担や関与から解放され、双方が納得できる形で問題を解決することができました。
本件は、共有名義の不動産であっても、相続登記と生前贈与を適切に組み合わせることで、権利関係を整理し、将来の不安やトラブルを防ぐことができた事例です。
「共有名義のまま放置している」「将来の売却や管理が心配」という方は、権利関係が複雑になる前に整理することをお勧めします。
✔共有名義の不動産を単独名義にまとめたい
✔相続登記と生前贈与のどちらを優先すべきか分からない
✔将来の親族間トラブルを今のうちに防いでおきたい
同様のケースでお悩みの方や、生前贈与をご検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。
また、まとめサイト等への無断引用を厳禁いたします。
この記事を担当した司法書士

司法書士法人クオーレ
代表
鈴田 祐三
- 保有資格
司法書士・行政書士・宅地建物取引士
- 専門分野
-
相続・遺言・生前対策・不動産売買
- 経歴
-
立命館大卒。平成13年司法書士試験合格。平成19年に鈴田司法書 士事務所を開設。平成27年に司法書士法人クオーレを立ち上げ、 代表を務める。事務所開設以来、多数の相続の相談を受けており累 計相談件数1,400件以上の実績から相談者からの信頼も厚い。






















































