認知症の夫の名義になっている不動産を売却するため成年後見の申立をしたケース
- 公開日:2017/12/27
- 最終更新日:2026/09/08
認知症の夫名義のマンションを売却した解決事例
ご相談の状況
ご依頼者様から、「賃貸に出しているマンションを売却したいが、所有者である夫が認知症を発症してしまっている。どのように手続きを進めればよいか」とご相談をいただきました。
司法書士法人クオーレの提案とサポート内容
不動産の所有者が認知症などで意思能力を失っている場合、ご家族であっても勝手に売却することはできず、所有者の代わりに契約を行う「法定代理人(成年後見人)」を選任する必要があります。
当事務所では、成年後見制度の仕組みや、選任後の職務について十分にご説明し、ご納得いただいた上で、ご依頼者様の娘さんを成年後見人候補者として管轄の家庭裁判所(名古屋地方裁判所本庁管轄)へ申し立てるサポートを行いました。
状況のヒアリングと制度のご説明
成年後見制度を利用することのメリット・デメリット、今後の職務内容について詳しくご説明しました。
成年後見人の選任申立て
娘さんを成年後見人候補者として、家庭裁判所に申立てるための書類作成や手続きをサポートしました。
マンションの売却手続きの完了
無事に娘さんが成年後見人として選任され、法定代理人としてマンションの売却契約および決済・登記手続きを完了させました。
【解説】成年後見制度を利用して不動産を売却する際の注意点
【要注意】意思能力を失った状態での売却契約は「無効」になります
所有者が認知症等により意思能力を失っている場合、本人が契約書に署名捺印したとしても、法的にその売買契約は無効となります。そのまま手続きを進めると、買主との間で重大なトラブルに発展する恐れがあります。
【要注意】居住用不動産の売却には「家庭裁判所の許可」が必要です
売却する不動産が本人の「居住用不動産(自宅等)」であった場合、成年後見人が選任されていても、家庭裁判所の許可を得ずに売却することはできません(許可なく行った処分は無効となります)。
【要注意】不動産売却後も、成年後見人の職務は途中でやめられません
「不動産を売るためだけ」に成年後見人を申し立てたとしても、売却が終わったからといって職務を辞任することは原則できません。本人の財産管理と身上監護のため、ご本人が回復するかお亡くなりになるまで、定期的に家庭裁判所へ財産状況を報告する義務が続きます。
また、申立時にご家族を候補者として記載しても、事案によっては家庭裁判所の判断により、弁護士や司法書士等の専門家が選任されるケースもあります。
成年後見人の選任申立てや、認知症の方の相続・財産管理についてお悩みの場合は、まずは専門家へご相談されることを強くお勧めします。

認知症による資産凍結に備える「民事信託(家族信託)」
超高齢社会の到来により、認知症を発症して預貯金の引き出しや不動産の売却ができなくなる「資産凍結」の問題が、名古屋でも相続対策における大きな課題となっています。
このようなお悩み・不安を持つ方におすすめです
- 将来、自分が認知症になったら、適切に財産管理や相続対策ができるか不安
- 親族(未成年の子供や高齢の親など)の財産を、本人に代わって安全に管理したい
- 自分の資産を直系の子孫に確実に引き継がせたい(傍系に渡したくない)
- 自分が死亡した後の「二世代先の相続」まで指定しておきたい
- 財産を贈与した後も、無駄遣いされないよう自分が管理に関与し続けたい
民事信託(家族信託)とは?仕組みとメリット
「信託」とは、ご自身の財産を信頼できる人(ご家族など)に託し、定めた目的に従って管理・運用・処分してもらう制度です。信託銀行などの金融機関を通さず、ご家族間で財産を管理する仕組みを「民事信託(家族信託)」と呼びます。
「終活」や「人生の棚卸し」を行う中で、成年後見制度の硬直性を補う柔軟な財産管理手法として、近年非常に注目を集めています。
財産所有者が元気なうちは自身の意向を反映でき、将来的に認知症等で意思能力を失った後でも、「成年後見人をつけずに、あらかじめ指定した家族が不動産の売却や預金の管理を行える」点にあります。いざという時に資産が凍結されるのを防ぐための、今の時代にふさわしい「事前の備え」と言えます。
※成年後見制度や民事信託に関する公的な仕組みについては、名古屋地方裁判所等の案内もご参照いただけますが、具体的な設計・お手続きには専門的な法律知識が不可欠です。名古屋での相続・信託手続きにお悩みの際は、司法書士法人クオーレまでお気軽にご相談ください。
相続放棄の無料相談実施中!
当事務所は、相続放棄の初回相談を完全無料で承ります。
相続放棄でお困りなら大曽根駅徒歩3分の「司法書士法人クオーレ(相続の窓口)」へご相談下さい。相続手続きや遺言書作成、成年後見など相続に関わるご相談は当事務所にお任せください。
当事務所の司法書士が親切丁寧にご相談に対応させていただきますので、まずは無料相談をご利用ください。
予約受付専用ダイヤルは0120-7584-02になります。
お気軽にご相談ください。
電話受付:10:00~19:00(平日)10:00~17:00(土日祝)
また、まとめサイト等への無断引用を厳禁いたします。
この記事を担当した司法書士

司法書士法人クオーレ
代表
鈴田 祐三
- 保有資格
司法書士・行政書士・宅地建物取引士
- 専門分野
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相続・遺言・生前対策・不動産売買
- 経歴
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立命館大卒。平成13年司法書士試験合格。平成19年に鈴田司法書 士事務所を開設。平成27年に司法書士法人クオーレを立ち上げ、 代表を務める。事務所開設以来、多数の相続の相談を受けており累 計相談件数1,400件以上の実績から相談者からの信頼も厚い。























































